なぜ風水害は起こるの?①

 水害は主に降雨によって引き起こされますが、特に、雨が続いたり、激しく降るときによく起こります。では、どのようなときにそのような状況になるでしょうか。

梅雨

梅雨

 6月から7月にかけて、日本列島の上空では、北からの冷たく湿った空気と南からの暖かく湿った空気が接触する状態が長く続きます。接触する辺りでは、湿った空気が上昇し雨雲が発生します。このため、長時間にわたって雨が降り続き、災害が起こりやすくなります。このことを一般的に梅雨と呼んでいます。

台風

台風

 台風は日本の南側の海上で発生します。水温が27℃以上の海域で発達し、日本には夏から秋の間に上陸することが多くなっています。台風は中心に向かって渦状に強い風が流れ込み、強い上昇気流によって雨雲が発達します。台風の中心から数百km離れたところでも大雨や強風をもたらすため、広い範囲で注意が必要となります。

線状降水帯

線状降水帯

 発達した大雨を降らせる雲が同じ場所で発生し続けることがあります。そして、雲が発生する、風下へ移動する、同じ場所で雲が発生する、風下へ移動するということを繰り返すと風下に向かって雲が列を作ります。これを線状降水帯と呼んでいます。線状降水帯の場所では、短時間で集中的な豪雨となり、災害が起こりやすくなります。

マメ知識災害は多くなっている?

近年、地球の平均気温が上昇する「地球温暖化」が進んでいると言われています。それにより豪雨の回数が増えると予測されています。災害を減らすためには、地球温暖化を防止することが大切になりますが、同時に、豪雨が降ることを前提として、日々の生活で備えることも大切です。